トレーニングの基本(練習メニューを作る前に)

1 トレーニングの4原則

※ この4つを考慮し、トレーニングメニュを組み立てる

「継続性」…根気強く続けることが大切
 * 可逆性:トレーニングをやめると体は元に戻ろうとする
「個別性」…自分のレベルや目指す技術に合った内容
 * 特異性:トレーニング内容と強度が重要
「漸進性」…負荷は徐々に増やす
 * 過負荷:同じ負荷に慣れると効果が落ちる(オーバーロードの原理)
「全面性」…偏りはケガのもと。体力は全面的に高める

2 休養の重要性

※適切な「休養」が、トレーニング効果を高め、けがを防ぐ
超回復のサイクルでメニューを組み立てる(休養も大切な練習)
 疲労で低下した働きは、休養をとると実施前より向上(超回復)する
※やりすぎ(オーバートレーニング、オーバーユース)は、動きも低下しケガのもと
 「練習日誌」に、練習内容・心拍数・体重等を記録し、疲労の見える化チェック
○クーリングダウン(40%の強度)で疲労回復・故障防止(ジョグやストレッチ)
 乳酸を減らす、筋肉の状態を整える、酸素が不足した脳に必要な血液を送る効果がある。
○軽い異常が見られたらすぐにケア(アイシング、湿布、テーピング)
 ケガが最も多いのが16歳。骨・筋肉・靭帯・腱の成長が不安定な時期に使いすぎることが原因。

3 成長期に大切なこと

夜11時~夜中3時が睡眠(成長)のゴールデンタイム
※トレーニングで使った体をより強く作り上げるには、この時間に熟睡していることが大切
○適度な負荷の大きさ(内容・強度)と、適度な量(回数・本数)
○短時間の練習で効率よく!(ケガの予防と意欲の持続)
※長距離日本代表(女子)の例 日本代表組の中学時代の一日平均練習量は6.68kmで、非代表組は8.29km。オフシーズンは代表組が2.24ヵ月で、非代表組の約2.5倍。
⇒全国を目標に頑張るのは良い。要は練習のやり方。精神的に燃え尽きず、月経異常を起こさない適正な練習量が重要!
○年齢によって伸びやすい体力(能力)が違う(特に少年期の発達段階に応じた練習がカギを握る)
「小学生」…運動神経(多くのスポーツ・動きを経験するのが大切)
※ゴールデンエイジ(9~12歳頃)に「即時の習得」ができるかは、プレゴールデンエイジ(3~8歳頃)が重要。
「スキャモンの発達曲線」によれば、この時期に運動経験が急激に伸び、5歳頃までに大人の80%が形成される。
※コーディネーション能力(リズム・バランス・変換・反応・連結・定位・識別)を意識した遊びや運動が大切 
「中学生」…持久力
「高校生」…筋力

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