陸上競技:中距離走(800m・1,500m)練習チェック

練習内容チェック

練習効果を上げるには、適切なメニュー・設定タイムで練習する、その日の練習の目的を明確にする、定期的に見直す(自分で)ことが大切です。チェックしてみましょう。

練習量は適切か?
⇒ 800mの一日の練習の合計は、通常2,000m前後。

練習メニュー設定タイムは適切か?
⇒ 設定タイムは、自分のベストと目標タイムから正確に割り出す

③ 日々の練習のねらいは明確か?
⇒ スピード強化?スピード持久力強化?ねらいに特化したメニューが効果を上げる。

④ 体調管理や練習タイム設定を、自分の感覚で判断していないか?
「心拍数」疲労回復度確認練習タイム設定(インターバルやレぺのタイム設定、レベルアップ)の指標に。

※ インターバルは、つなぎ(レスト)後の心拍数で判断することが重要です。
※ 心拍数は、平常時(起床後すぐ)、100m・800m・2000mの計測直後も取っておくと、メニューと設定タイムの適正だけでなく、疲労度もわかり、故障を回避し、適切な練習計画(超回復サイクル)を作りやすくなる。

⑤ 各メニューの練習特性と、自分の特性などを考慮し、距離を変えながら練習を考えているか?
LSD(毛細血管を増やす)インターバル(心肺持久力)レペティション(筋持久力)ペース走など。基礎持久力向上にはLSD(Long Slow Distance:ゆっくり長く走る)が重要。

休養日、積極的休養の入れ方超回復サイクル)は適切か?
⇒ 休養日や積極的休養日(LSDなど)前日に、負荷の大きなメニューを入れる。

超回復とは

トレーニングによって破壊された筋肉が、元の状態よりもレベルアップして回復すること。超回復のサイクルは通常48時間〜72時間で起こります。高強度のトレーニング2日~3日サイクルで行うことでより効果が望めます。
休養を入れないとオーバートレーニング状態になり、超回復以前に筋肉の修復が始まる前に次のダメージを受けてしまうため、右肩下がりに元の筋力・筋量より少なくなってしまいます。
また、休養が長すぎても、せっかく大きく強くなった筋肉がトレーニング前の状態まで戻ってしまうため、効果的に超回復を進めることはできません。
トレーニング効果を上げるために、休養・積極的休養の取り方は、トレーニングと同じくらい重要です。

出典:Gym&Coffee DADA

練習メニュー適正化に必要な「自己データ」

「心拍数」は、練習の強度や疲労度などを客観的に判断でき、練習効果を上げるほか故障を防ぐのにも役立ちます。
※ 特に、小・中学生など心肺機能が十分に発達しきっていない成長期に、無理な練習を課すと、将来に大きな影響を及ぼします。
スポーツウォッチなど便利なものもありますが、頸動脈など測りやすい場所で計測する癖をつけましょう。

① 最大心拍数(以下の方法)・平常心拍数(起床後計測)を知る
【参考】 最大心拍数=220-年齢 または 206.9−(0.67×年齢)

※ 簡易測定法
10分間の全力運動でラストペースアップで全力を出し切った時の心拍数を測る。3kmくらいの距離で何人かでタイムトライアル(記録会)し、ラスト100mを全力スパートすると、かなり正確な数値(最大心拍数)が出ます。

② 100m、200m、400m、800m、2,000m(1,500m)記録心拍数をとる。
現在の状態と特性を正しく知り、より効果的なメニュー設定と、練習効果の検証に役立ちます。定期的にとり、メニューを変えていく方がよい。

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③ LT値を知る。⇒ 練習効果を上げるタイム設定
【参考】 LT値の目安(心拍数)=(220-年齢)×70%
「スピード持久力」・「無酸素的能力」の向上メニューに大切なLTペースを知る。
・「LTペース走」…全力の70~80%で20分間走
・「LTインターバル」・・・LTペースで(ちょっとキツイ、呼吸が少し苦しい強度で)
※ LT値(乳酸性作業閾値)=AT値(無酸素性作業閾値)を上げる。(中距離に重要)
乳酸がたまり始める境界地点のスピードを上げる。体がキツく感じたり、筋肉にこわばりがある場合はスピードが早すぎ。
これらを知ってペース設定を考えるのと、知らずに適当に感覚で設定するのでは、練習効果に大きな差が出ます。これを知ることで正しい(効果的な)練習に取り組むことができ、距離や回数に固執することなく、時間を有効に使えると思います。
適切な休養でしっかりと疲労回復し、次のメニューを完遂できる状態で臨むことにも注意して、バランス良く高負荷(強い)練習回復を配分し、超回復サイクルを作ることが重要です。

※心拍計の客観的数値主観的な体の調子の差
① 心拍が低くて、調子が良い時
 → 絶好調
② 心拍は高めだけど、調子が良い時
 → 疲労があるけど良く身体が動く時
③ 心拍が高めで、調子が悪い時
 → 風邪等で体調悪い時
④ 心拍が低めで、調子が悪い時
 → 疲れがひどい時、疲労で体が動かずペースを上げられない

※ 練習日誌に、ペースと心拍数、主観的な体調(感想)を書いておくことで、その日の前後の体調の変化を知ることができます。

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